男性が射精に至るまでの過程
男性が性的な欲求による最終点が射精に至ります。射精に至るまでの体の変化は以下の順序です。

1.性的な興奮が起こるとペニスの海綿体に血液が集まり勃起 |
2.さらに性的な刺激が加わると睾丸に蓄えられた「精子」は精管膨大部を通り「尿道前立腺部」の位置で射精直前まで待機 |
3.同時作用で尿道球腺からはカウパー腺液(がまん汁)が分泌され尿道を潤す。カウパー腺液は尿道の弱酸性をアルカリ性にさせると同時に効果と性交時の潤滑作用も兼ねる |
4. 内尿道括約筋が締まり待機した「精子」が膀胱へ逆流しないよう阻止される |
5.オーガズム(快感頂点)に達したとき前立腺と精嚢周辺の精嚢平滑筋がリズミカルに伸縮する律動運動を起こし精子・前立腺液・精嚢液が混合し精液となってペニス先端から放出される(射精) |
6.射精完了と同時に脳下垂体前葉からプロラクチンが分泌、ドーパミンとテストステロンが急降下し男性は平常心(賢者タイム)となる |
精液の成分
精液は前立腺と精嚢液が約90パーセントで、中でも精嚢液が大部分を占めています。精子は量的に数パーセントしかありません。
精液のドロドロした成分が精嚢液です。その他カウパー腺液や精子で数パーセントずつで構成されています。男性避妊手術(パイプカット)を行っても精液量はほぼ変わりません。
射精する精液量が本来の量に戻るまで一般平均3~4日掛かります。これは射精後、精嚢に精嚢液が再び元の量まで回復するまでの期間ともいえます。
賢者タイムの苦悩
射精直後に男性は賢者タイムとなり性的興奮が急激に落ち込みます。賢者タイムの程度と時間は人によって異なります。症状の薄い人は射精後数分程度で性欲と勃起が回復し再びセックスが継続可能になります。しかし賢者タイムの症状が重い人は1度の射精から再び性欲が回復するまで数時間から1日以上続く事もあります。賢者タイムから復帰するまでの時間は元々持っている性欲の程度や体力、加齢による影響もあります。
賢者タイムを軽減するには
ED薬を使用すると賢者タイムの影響を受けにくい報告結果があります。ED薬は勃起サポートや長時間セックスに効果的とする実験結果があります。また賢者タイムから復帰するまでの時間短縮にも効果があるため1度射精しても2回戦目が可能になる確率が高まります。ED薬には勃起を抑えるPDE5酵素を阻害する作用のほか賢者タイムの原因であるプロラクチン分泌も抑えるようです。
テストステロン値は最後の射精から7日後が最大値になります。快感度を最大にする場合、7日間の禁欲がお勧めです。また性的興奮時間が短いと最大オーガズムで射精する事が出来ません。前戯も含め性的興奮時間を長くする事で連続勃起時間を長くすることが効果的です。
前回の射精から短期間で再び性行為をする場合は射精に至らない性行為(寸止め)が有効です。体内テストステロン値を減らすことなく逆に性的興奮によって体内テストステロン値を上昇させます。射精寸前(完止め)状態を保つ事で射精のコントロール訓練にもなります。
テストステロン値が低下している自覚症状8例
性欲の低下 | 朝勃ち減少(しない) | ヤル気が無い | 行動力の低下 |
眠りが浅い | イライラする | 筋力の低下 | 腹部の脂肪増加 |
体内テストステロン値が少ない場合はサプリメントや陰嚢に塗るテストステロンクリームのほかテストステロン注射療法もあります。